中国美女列伝

中国の四大美女といえばそのうちの一人に必ず西施の名前が挙げられます。春秋時代の越の国の出身で呉の国の王夫差に嫁いだ女性で、、容姿が抜群だったのは当然で、呉王にを惑わし呉国を滅ぼすためのあらゆる特殊訓練を受けた、完璧な女性だったと想像されます。第一章では当時の中華の国際情勢をご説明し、第二章では、西施の生涯をイラスト付きでご覧いただきます。彼女の美しさは数々の詩でも詠まれており、それらを第三章でご紹介します。そして最後は、中華を彩る美女ランキングです。本命中の本命の西施は、果たしてトップに君臨できるでしょうか。（全約21分）

宋慶鈴と孫文

ここまで連載をご覧になってきたかたは前回までの美女とはずいぶんと傾向が違うと感じるかもしれませんが、彼女も、夫のつくった国が傾いているし、なにより美人だし、それを示す多数の証言や写真もあります。イラストで宋慶齢の留学、孫文との結婚、クーデターに巻き込まれて命からがら逃げたことなど、生涯をご紹介したあと、彼女の美しさを示す証言や、写真と短い動画をご覧いただきます。動画では、スリムで女盛りの頃の、滅多に見せてくれない貴重な笑顔もあります。もちろん美女ランキングも（全約25分）

策謀巡らす美女　驪姫（りき）

春秋時代の美女として最も有名なのは西施ですが、荘子は、春秋時代の美女の例として驪姫を挙げています。つまり春秋時代に時代が近い中国戦国時代には、西施ではなく驪姫が美女の代表と考えられていたのでしょう。中華の覇者、晋の文公の父、献公は、晋が覇権国となる基礎を作った英雄ですが、驪姫はその美しさと策謀で晩年の献公を骨抜きにし、後世に驪姫の乱と呼ばれる混乱を引き起こし、晋の国を傾けたのでした。（全約13分）

褒姒と周幽王

褒姒と言えば笑わぬ美女。笑わないでも美しかったのですから、本当に美しかったのでしょう。顔が整っていたのはもちろんのこと、体型も、立ち居ふるまいも、身につけるもののセンスも、性格も、知識も、夜のワザも、すべてがすばらしかったのでしょう。そんな女性が微笑めば、もう超弩級に美しかったはずで、めったにみせない彼女の笑顔のせいで王朝を滅ぼしてしまった幽王も、本望だったに違いありません。（全約11分）

趙飛燕・合徳姉妹と漢成帝

美女のことを「環肥燕痩」と言うことがありますが、「環」は楊貴妃の本名楊玉環の環で、「燕」は今回の主人公の趙飛燕の燕です。つまり豊満な美女の代表格が楊貴妃ならば、スレンダー美女の代表格が趙飛燕なのです。六朝時代に書かれたとみられる『飛燕外伝』は、趙飛燕と、その妹の合徳を主人公とする物語で、ちょっとどきどきさせられる官能的なシーンもあります。『飛燕外伝』から、５つな印象的なシーンもご紹介したいと思います。（全約20分）

陳円円と呉三桂

陳円円の美しさが、「明」朝のあと李自成により建国された「順」朝の滅亡の原因となりました。正真正銘の傾国です。李白、杜甫、白楽天など有名詩人により詠われている楊貴妃や王昭君などに比べると知名度は劣りますが、それは陳円円が明末、清初の女性で、唐代の詩人に詠まれる機会がなかっただけです。歴史を動かすほどの美しさは、これまでに紹介してきた美女たちに全く勝るとも劣りません。（全約21分）

王昭君

中国四大美女の一人ともいわれ、数多くの詩や小説で悲劇のヒロインとして描かれる王昭君。かなりの好成績が期待されますが、ただ、国や城を傾けたわけではないので、さてどうなりますでしょうか？王昭君についての李白、杜甫、白楽天（白居易）による詩もご紹介します（全約19分）

妲己

酒池肉林の宴会は、妲己を楽しませるために開かれたものでした。妲己は、その魔性の美貌で男（紂王）をゾッコンにさせ、国政を誤らせ、一国を滅亡させてしまった、本物の傾国の美女です。果たしてランキング上位に食い込めるでしょうか？（全約13分）

虞美人と項羽

史上最強とも言われる西楚覇王項羽と、ヒナゲシの花となった伝説の傾国の美女、虞美人。二人の悲劇的な最後は多数の小説や映画、芝居等の題材となっていますが、実際のところはどうたったのでしょうか。虞美人と項羽について、『史記』や『楚漢春秋』、宋詩などを参照にして、詳しく紹介していきます。（全約18分）

李夫人と漢武帝

第7代武帝による漢帝国の大拡張や、李夫人と武帝との出会いとその後、「傾国傾城」や「絶世」の美女という言葉のいわれとなった李夫人の兄による歌、白楽天（白居易）の詩『李夫人』などについて紹介していきます。（全約21分）＊冒頭の7分強は武帝の業績の紹介です。少し長いので、李夫人についてのみ知りたい方は、7:56 あたりまで飛ばしてご覧ください。