ハイアットオンザバンド
気温がいきなり下がった。今日は雪が降るかもしれないのだとか。しかし部屋の空調がどうにもよくない。なかなか暖まらないし、設定温度を上げるとむちゃくちゃ乾燥してしまう。おかげで風邪をひいてしまったようだ。なんだか頭が痛い。 これは避難するしかない。どこかいいホテルに泊まってこの乾燥・極寒地獄から脱出しよう。 選んだのはハイアット・オン・ザ・バンド(Hyatt on the Bund)。昨年(2007年)夏オープンしたできたてのほやほやのホテルだ。外灘の夜景が最高と評判のホテルである。さっそくハイアットのウェブサイトで予約。最低価格の部屋からは200元高いけれども「リバービュー」の部屋にしてみた。予約したのが午後2時。その1時間後にチェックインした。 リバービューの部屋では天井から床まである大きな窓全面に外灘の景色が広がる。ベットに寝ると正面に窓があるので、夜は寝ながらにして外灘の夜景を楽しめる。なお、僕が泊まったのはウェストタワーだが、建物が三角形でその頂点が黄浦江に向って建っているので三角形の頂点にある部屋(おそらくスウィートルーム)以外は外灘のみ、もしくは浦東陸家嘴の片方しか見えない。リバービューの部屋からは外灘が見えるわけだが、それ以外の部屋でも東方明珠タワーが聳える陸家嘴は見ることができるわけだ。一方でイーストタワーは三角形の一辺が黄浦江に向かって建っているので(おそらく)リバービューの部屋から外灘と陸家嘴の両方の景色を楽しめるはず。すなわちこのホテルのお勧めはリバービューの中でもイーストタワーの部屋(なんだと思う。確認していないけれども)。 部屋の面積は45平米とのことで、数字からいえばかなり広いのだけど、その半分くらいがバスルームなのでベッドルームだけをとればあまり広さを感じない。深い茶色の木目調に統一されたインテリアは落ち着いており、大きな液晶テレビ、電動ウィンドウスクリーンなど設備は整っているが、デスクと椅子がシンプルで学習机のようだ。今その椅子に座ってこれを書いているが、だんだん尻が痛くなってきた。 部屋は暖かく、乾燥もしていない。チェックインして1時間もしたら体調がよくなってきた。風邪をひいたというのは気のせいだったのかもしれない。なんだか暇になってきたのでプールへ。 地下1階の屋内温水プールは25メートル×12メートルと大きく、エキササイズのために泳ぎたい人にはうれしい。がらがらなので広いプールを独り占めすることができる。ジャグジーやサウナもきれいで充実している。 隣接してスパ「Yuan」がある。60分の「Yuan」マッサージは780元+15%、90分の「Yuan Infusion」マッサージ1180元+15%。個室の数が少ないようなので要予約。 30階(ウェストタワー)には高級コンチネンタルレストラン「VUE」がある。部屋から十分に外灘が見えなくてもここで食事をすれば夜景を満喫できる。値段も張るが、相応の料理を楽しむことができる。夜景が一番きれいな席(すなわち三角形の建物の頂点の席)は要予約。ただし5~8人程度用のテーブルが2つあるだけなので、カップルではおそらく予約不可だろう。 32階(ウェストタワー)にはバーがある。バー内は2フロアになっており、通常営業しているのは下のフロアのみだが、上のフロア(ワイン&シガーバー)の黄浦江側は広いバルコニーで、真ん中にジャグジーがあり、ジャグジーを囲ってキングベッドサイズのソファが設置されている。冬は週末だけの営業とのことだが、通常のバー利用の料金でここを使うことができるのだそうだ。僕の知る限り、ここからの夜景が上海一。外灘と陸家嘴の夜景を一望することができる。外灘の中心、和平飯店あたりからだと正面には陸家嘴しか見えない。陸家嘴側のグランドハイアットは黄浦江から離れているし、背が高すぎるので外灘がかなり小さく見える。 上海へ観光で来る人にはもちろん、上海駐在者がのんびりと1日を過ごしに訪れるのにもいいだろう。昼過ぎにチェックイン。部屋でちょっと休んだ後にジムで汗を流し、プールでひと泳ぎ。そしてロビーフロアにあるカフェで「午後茶」セットを楽しむ(ケーキ4種、ゼリー2種、小さなサンドイッチ4種、コーヒーで128元+15%。とても食べ切れない)。30階でのディナーの後、コーヒーを飲みに32階のバーへ上がり外灘の夜景を堪能。最後はスパで仕上げ。 もちろん宿泊せずにレストランやバーだけ利用してもいい。 なお外灘のライトアップは10時30分までなので夜にスパを利用する場合は、その前にバーに行こう。■ (2008年1月記) |