上海チージョンゴルフクラブ

上海で「市街地から近い」ゴルフ場としてはトムソン、美蘭湖、銀涛と旗忠の４つが挙げられる。この４つのゴルフ場は、市街中心部の静安寺あたりを中心とした同心円上に位置する。よって、静安寺より東にある人民広場や外灘あたりからであればトムソンの方が近く、市北部の上海駅あたりからなら美蘭湖が近いが、日本人が多数居住する虹橋・古北地区からは銀涛・旗忠の両ゴルフ場の方が近い。虹橋地区からなら、延安高架路を東へ、次に外環状線を南に行き、途中から一般道路を走るという行き方で約30分で到着する。地下鉄の莘庄駅からは８ｋｍ。

ちょうどラスベガスの『デザート・イン』やサンディエゴの『ラ・コスタ』を思わせるようなコースである。両者はいずれも全米有数のリゾートゴルフコースだが、その評判のわりにはシンプルな印象を与えるゴルフ場だ。おそらく平坦な土地、緑の少なさなどが共通している点である。安っぽさは決してないが、超高級感もない。設計は米企業とのことなので、アメリカ的ゴルフ場と分類してもいいのかもしれない。

　シンプルとは言っても、パー72、7030ヤードの立派なチャンピオンコースである。上海の他のゴルフ場と同じくトラップの中心は池だ。１番から３番ホールにかけては比較的楽にこなせるが、その後は池のからむホールが続く。９番、18番の両上がりのホールなど池のプレッシャーがかなり強くなる。以前は、10番、11番とゴルフ場の敷地の外側を流れる川と平行するのだが、その水が汚いことが難点だったが浄化されずいぶんと改善された。

クラブハウスは、外見の豪華さに比し、中はこれもシンプル。日本のゴルフ場のようにゆっくり風呂に入ることはできないが、ゴルフを目的とする限りは十分である。

東方明珠タワーで有名な東方明珠株式有限公司と複数の香港企業、台湾企業等が出資している。現在18ホールがオープンしているが、計画ではさらに９ホールが建設される。その他高級住宅やリゾートホテル、ヨットハーバーの建設も予定されている。

会員制だがビジターのみのプレーも受け付けている。練習場が隣接しており、ゴルフスクールもある。

名物ホール：18番459ヤードミドルホール
右は池、ティーショットの落ちどころはクリークが横切る。このクリークを越すにはキャリーで230ヤードを超えるショットが必要だ。さらにクリークのすぐ奥右側にはバンカーが隠されているので、距離を出すだけではなくかなり正確なショットが求められる。かといってクリーク前に刻めば、グリーンまで200数十ヤードを残すこととなる。セカンドショットも油断ができない。グリーン部分は右池の方へ曲がるドッグレッグで、左サイドは全てバンカーだ。