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216ホール!? デ、デカ! ~ ミッションヒルズ



東莞站のコースは起伏があり、打ち下ろしが気持ちがいい。




アニカ・コースには女性的雰囲気を出すためか、花柄のバンカーがあったりする。




クラブハウスの入り口にはゴルフ界のスーパースター達の写真が並ぶ。




ナイターは……誰もプレーしていません。




部屋は広くキッチンもあり使いやすかった……が、ちょっとタバコ臭かった。




ホテル外観。隣接してバカでかいクラブハウスがある。




東莞站のクラブハウスは深圳站の豪華さとうってかわってプレハブ造り。




きもちのいいプール




ほどよい照明、清潔感のある内装など、スパもなかなか。

人は「世界一」という言葉に弱いもので、以前「世界一の高度のゴルフ場」というのに行ったという話を書いたけれども、今回は「世界一ホール数が多いゴルフ場」に行ったお話し。

場所は中国在住のゴルファーなら知らない人のいないミッション・ヒルズ(Mission Hills・観瀾湖)ゴルフ場。ホールの数は、あるところには108と書いてあったり、あるところには180と書いてあったりするのだが、これはどんどん増え続けているからのようで、現在は180ホール、すなわち全10コースで、2007年夏には2コースが追加され216ホールとなる。ミッションヒルズのパンフレット等によればこれはホール数世界一とのこと。ホール数180で既に世界一だったようなので、記録をさらに更新することになる。

それら12コース全てが世界のTOPプロのシグニチャー・ホールであり、中でも代表するのがジャック・ニクラス・シグニチャーのワールド・カップ・コース(World Cup Course)。各種プロのトーナメントはこのコースで開催される。

(注:「シグニチャー・ホール」の正確な意味はよく知らないけど、その人が、アドバイスだけかもしれないが、なんらかの形で設計に関与し、最後に自分の「シグニチャー・ホールということにしていいよ」という意味の署名をした、というようなことだと思う)
(注:ちなみに聞いた話だけど、ジャンボ尾崎の名を冠したOzakiコースを彼自身は見たことがないのだとか。いいんだろうか、そんなことで)

12もコースがあるとさすがに一つのクラブハウスからスタートするのは難しい。ホテルに隣接するクラブハウスは「深圳站」と呼ばれ、ワールドカップコースの他、Elsコース、Vijayコース、ナイター施設もあるOzakiコース、建設中のZhang Lian Wei(張連偉)コースがここからスタートする。15分おきに出発するシャトルバスで20分ほど走ったところにある「東莞站」からはLeadbetterコース、Normanコース、Annikaコース、ナイター照明付きのDuvalコース、Olazavalコースがスタートする。さらに深圳站と東莞站のちょうど中間あたりにあるクラブハウスはFaldoコースとフルメンバー専用となる、建設中のPete Dyeコースのスタート地点である。深圳站のコースは比較的平坦で、Vijayコースでは池がトラップとして多数使われている。他方東莞站のコースは山がちであり、Annikaコースには花びらのような形のバンカーが多数あるのが特徴的。もっともバンカーが多いのはOlazavalコースだそうだ。

ただ、コースはいっぱいあるが、ここで行われるイベントも大変多いのでクローズしていることも多い。僕が行った時は、オープン済の10コースのうち4コースがクローズしていた。「どうしてもあのコースでプレーがしたい」という人は事前に確認しておかなくてはだめだ。

芝は日本や上海でのプレーに慣れている人にはうれしいベント芝。

プレーフィーは、ちょっと…というか、かなり高い。ホテル宿泊者で週末1650元、平日1100元。さらにキャディーフィーが110元、ライディング・カートフィーが270元(2人乗り)、そしてキャディへのチップが必要となる。キャディにチップ50元をあげるとすると、週末は一人当たり1945元だ。ちなみにメンバーのゲストの場合はプレーフィー週末990元、平日550元。う~ん。この価格差はちょっと大きすぎないか??

まあ、宿泊代金が安いので、そこまで換算すれば日本で宿泊付きゴルフをするのよりは安くなる。ホテルはサイトで予約すればだいたい定価の半分で、一室500元代程度から泊まることができる。駿豪酒店と賽維納(サバンナ)の二つの宿泊施設がある。いずれも「5つ星級」のホテル。後者はおそらく分譲用につくられたマンションをホテルとして使っているもので、簡単なキッチンやバーカウンターもありサービスアパートメントという感じ。軽食もできるカフェと小さなスーパーがあるが、レストラン等の施設は駿豪酒店の施設を使うことになる(両者の間は10分に一度のシャトルバスで3分ほど)。

2006年よりスパ施設に力を入れているようだ。11月に2箇所オープンし、2007年春にはさらに1箇所できるらしい。まあこれは、施設はきれいで、またサービスもそこそこだけれども、やはりバンヤンツリー、アマン、マンダラなどに比べればまだまだ。ただ、深圳クラブハウスのスパに隣接された足裏マッサージはなかなかオススメ。スパ施設の一角なので、きれいで、アロマの香りの中でマッサージを受けることができる。利用がゴルファー中心のためか、足裏の他に、太もも、ふくらはぎ、腕などゴルフで疲れそうな箇所を丹念にマッサージしてくれる。料金は80元と手ごろだが、レイによってチップが必要(僕は40元出したけど、それがチップ相場より高いのか安いのかは全然分からない)。

本ゴルフ場にはゴルファソン(golfathon)という妙な企画がある。7日で9コースをまわってコンペに参加するというもので今年は1500人が参加したとのこと。まあ、相当に暇な人でなきゃ参加できない。一般サラリーマンはリタイヤ後の楽しみにとっておくこと。

行き方は自分の車で行くのが基本だろう。深圳市街地や蛇口、深圳空港などからなら混まなければ30分ほど。広州市街地からは1時間30分ほど。香港から頻繁にシャトルバスが出ているが、これは香港在住者の利用を想定したもので、皇崗の税関近くの「新田駐車場」を基点としている。ちなみに僕は帰路に試しにホテルの車で東莞の駅まで行ってみた。30分ほどと近かったが、香港への直通列車のある「東莞駅」に行きたかったのに、同じ東莞市内だが隣の駅の樟木頭駅に連れていかれた。気づいた時には車はもういない。

(2006年12月記)

DATA

ミッションヒルズゴルフ場
Mission Hills Golf Club
観瀾湖高爾夫球会


住所:深圳市寶安区観瀾湖高爾夫大道1号
電話:深圳站(0755)28018000 
東莞站(0769)22636009
URL:http://www.missionhillsgroup.com




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