バンヤンツリー麗江が2006年春にオープンした時、中国各マスコミは「中国最美最贵的度假酒店」(中国で最も美しく最も高いリゾートホテル)と報じた。
まあちょっと大げさすぎる表現だとは思うけど、そのおかげかこのホテル、結構混んでいる。オンライン予約もできるバンヤンツリーのウェブサイトで見てみると、最低価格(最低とはいえ USD 500/泊)の部屋はとれない日も少なくない。スパも翌日分は全て埋まっているような状態でスパの予約は二日前まで入れなくてはならない。
他のバンヤンツリーリゾートと同じく、広い敷地にビラが点在し、豪華で(といってもケバケバしい豪華さではなく、「豊か」といったほうがいいかもしれない落ち着いた豪華さ)、静かで、ゆったりとした高級リゾートである。
麗江旧市街を模して、敷地内の小道は石畳で小さな橋のかかる小川がめぐらされている。55の客室(うちプール付が13棟)は全て独立したビラで全室玉龍雪山を遠望できる角度に建てられている。ナシ族の宮殿をイメージしたもので、麗江特有の建材や石、レンガがふんだんに使われている。
ただシャングリラにあるバンヤンツリーリンガーに比べると……
バンヤンツリー麗江は、麗江観光のメインであるナシ族の古い街並みが残る大研古鎮から片側2車線の道を走って約4kmの束河古鎮にある。すなわち「街外れ」に位置するわけだが、バンヤンツリーリンガーは街道から外れ、細い路を延々と走って行った山の谷間に位置し、世俗から隔絶された空間だ。
バンヤンツリーリンガーでは、到着時に大太鼓をひとつならし歓迎の意を表してくれ、その後オープンエアのロビーでチェックイン。バンヤンツリー麗江では現代的雰囲気のガラスに囲まれたロビーにてチェックインをする。
部屋は、バンヤンツリー麗江はベッドルームの両脇に隣接して4畳半ほどのリビングと広めのバスルームがある。一方でバンヤンツリーリンガーは、バンヤンツリー麗江のベットルーム・リビング・バスルームをあわせた面積よりも広いリビング&ベッドルームが2階にあり、さらに1階にもうひとつのベッドルームとバカでかいバスルームがある。
ただバンヤンツリー麗江の部屋でいいのは、自分の部屋の庭にジャグジーがあること。24時間かけ流し状態でいつでも入れるようになっている。温泉好きの日本人なら朝起きて1回、観光やゴルフから帰って夕刻に1回、そして寝る前に1回と日に3度は利用するに違いない。
大研古鎮を小規模にした感じで、大研古鎮同様に世界文化遺産に登録されている束河古鎮へはひまわり畑の間を抜け、歩いて10分ほどで行くことができる。バンヤンツリー内のレストラン(中華とウェスタンの2軒)は、しゃれてはいるが高価なので、束河古鎮へ散歩がてらに歩いていって安いナシ族料理を食べ、遅くまで賑わうバーで一杯飲んでくるというのもいいだろう。
(2007年8月記)
DATA
バンヤンツリー麗江
Banyan Tree Lijiang
丽江悦榕庄
住所:麗江市古城区束河悦榕路
電話:0888-5331111
行き方:麗江の空港にバンヤンツリーのパジェロが迎えてきてくれる(別料金:USD45)。ただしタクシーを利用すれば120元ほど。
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