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本ページでは他サイト等に掲載された大薗治夫の過去の著作物を再掲しています。

昆明市街からも近い。常春の山岳コース~サンシャインゴルフクラブ



簡単だけど美しい打ち下ろしの7番ショート。池の右側に見えるのは最難ホールのうちの1つである右ドッグレッグの13番ロング


4つの最難ホールの中でも一番難しい14番ホール。かなりの打ち上げがグリーンまで続く。


極端な打ち下ろしが気持ちいい15番ロング。奥には昆明市街地が見えており、ここで意外にも市街地に近いことに気づく


17番ショートホールティグラウンドの横に鹿が飼われている。結構渋滞するので、プレーヤーをなごませるためか?


コース側から見たクラブハウス外観。宿泊のチェックインもクラブハウスのフロントで行う


クラブハウス内。奥にコースを見渡せるバーがある。その左には唯一のレストラン、右側にはロッカー及びマッサージ施設がある


コース脇に並ぶビラ。


2LDKのビラ。もっと大きなタイプもある。


ビラのベッドルーム


ビラのリビング

南省の7つのゴルフ場予約ができるようになったので、その使い勝手を自ら体験しに昆明へ行ってみた。

けど、でだしでつまづいた。

前日の夜、上海浦東国際空港16時発の飛行機を予約した。空港に行く前に虹橋開発区国貿中心の中国銀行へ。余裕をもって12時30分に銀行に着いた。ところがいつまでたっても自分の番にならない。どうしても旅行に出る前に送金をしなくてはならないので諦めるわけにもいかない。結局2時間強待ち。予約した飛行機には当然間に合わなかった。16時の便の後の昆明行きは2便ある。一つは19時発・武漢経由・昆明着24時。もう一つは20時発直行便で昆明着23時。つまり20時発の便が19時発の便を追い越してしまうのだけれども、その不便さのためか19時発の便はなんと7割引。一方で20時発の便には割引がない。元来根がケチな僕は乗り遅れてしまったからには何だか見返りがほしく、結局19時発武漢経由の便を利用することにした。

深夜に昆明到着後、宿泊したのは昆明世紀金源大酒店。昆明にはなぜか欧米系のホテルが一つもなくて「いいホテルがない」と嘆いていたのだけれども、このホテルは欧米系高級ホテルに比べてもそんなに遜色なく、なかなか正解だった。

ホテルをチェックアウトしてから現地提携先旅行代理店の人に会い、その後すぐにサンシャインゴルフクラブ(陽光高爾夫倶楽部)へ。旅行代理店の人に頼んでタクシーの運転手に目的地を伝えてもらった。

ところがそのタクシーが向かったのはレークビューゴルフクラブ(滇池湖畔高爾夫球会)だった。どうやら運転手は頭の中で「行先はゴルフ場」と思っただけでここに来てしまったようだ。「滇池湖畔高爾夫球会」の看板を見て初めて違うゴルフ場に来たことに気づき、同僚に電話をかけ「陽光高爾夫倶楽部ってどこだ」と聞いている。結局その同僚のタクシーに乗り換えることになり、15分ほど待たされた。車を乗り換える時、勘違い運転手に「ここまでのタクシー料金を別に清算してくれ」と言われた。ホテルからサンシャインゴルフクラブは北方向。しかしレークビューゴルフクラブは西にある。サンシャインゴルフクラブにはまったく近づいていないわけで、ガラスに張られていた抗議用の電話番号を指差しながら「そんなことを言うんだったら「投訴」するぞ」と一喝してから、同僚運転手の車に乗り込んだ。

スプリングシティに行ったことのないタクシードライバーはほとんどいないようだけれどもサンシャインゴルフクラブについてはそうではないらしい。やっぱりゴルフ場の地図をちゃんと印刷してもってきて運転手に渡せばよかった。

思わぬ遠回りをしたせいで時間がかかったけれども、本来サンシャインゴルフクラブは昆明市街からかなり近い。昆明の環状線から昆曲高速公路に乗ってわずか6km。10分もせずにつく。昆曲高速公路に乗るとすぐに有料道路のゲートがあり(そこで10元支払う)、それを越えてすぐのところでなぜか身分証明書のチェックを受ける。そしてすぐ右側にゴルフ場がある。昆明の中心からタクシーで有料道路を含めてわずか50元ほどで着く。


ースデザインはRobert Trent Jones Juniorということで、プレーする前からすばらしいことは明白。

昆明の雑踏からわずか10分ほどとは思えぬ緑深い山岳コースで、最初の4ホールは比較的広く、のびのびとティーショットをすることができる。ただこの時点で「何だ、簡単なコースじゃないか」と思ってはいけない。その後はショートホールを除いて楽なホールはない。中でも13番から続く4ホールがこのコース自慢の難ホール。まさしくピンポイントにティーショットを打たなくてはパーがとれない。

グリーンはスプリングシティ同様にかなりの高速で、さらにグリーン手前が短く刈ってあるので、砲台グリーンのホールではアプローチショットが少しでも短いとボールが何メートルも戻ってきてしまう。また、グリーンが大きくかつうねっているので、パット数はどうしても多くなりがちである。

コースはすばらしいのだけれども、客のマナーがいまいちだ。グリーン上をワニのようにノソノソ歩くやからがいたり、後ろが詰まっているのに練習のボールを打つやつがいたり。中でも、各ホール待ちながらプレーしているのに、いきなり前に割り込んでくるグループがいるのにはなんとも閉口した。


帰りプレーがほとんどのようだが、ビラ宿泊セットを利用してみた。1泊1ラウンド夕食1回朝食1回付きで、本サイト予約で1人1150元。2泊2ラウンド夕食1回朝食2回付きで同2150元。普通に予約すればビラが2000元でビラ宿泊者ラウンドが830元なので、2人で1泊1ラウンドした場合1360元も安くなる。ちなみにスプリングシティの2泊2ラウンドパッケージは本サイト予約で1人2820元(一般価格なら3858元)で、サンシャインゴルフクラブのほうがかなり安い。

ビラには広い寝室とリビング及びダイニングキッチンがある。新しくきれいで、家具も落ち着いておりなかなかいい。パソコンが備え付けられておりインターネットも無料で使える。ラウンドの後、真夏でもエアコンのいらない部屋で窓を開け放ち、鳥の声を聞きながら昼寝をする。ここは地球温暖化なんて言葉は無縁である。

ビラには複数タイプがあるが、いずれも寝室が2つ以上あるので4人で泊まるのもいい(ちなみに2人で泊まると、あまった寝室は施錠され使わせてもらえない。すこしせこいゾ)。

ただ、レストランが1つしかないので、2泊するのはちょっとキツイかもしれない。バーは8時頃にはしまってしまうし、あとはマッサージ施設があるだけ。ゴルフ場周辺には食べるところも遊ぶところも何もないので、ここでは基本的にゴルフをして寝るだけである。

僕の利用した(というか、本サイトの)宿泊&ラウンドパッケージではパッケージ以外の費用、マッサージ代とか茶店での飲食とか、はそのたびに全て現金で決済しなくてはならない。チェックイン時に予約番号の入った予約シートを見せるだけでクレジットカードのデポジットも取られないので現金決済は当然といえば当然だけど、部屋にチャージできないのは少し面倒ではあった。


プリングシティと比較しながら総括すれば、スプリングシティにひけをとらないコースでありながら、昆明市内から近く、プレー代も安い。宿泊施設も安いし、スプリングシティのホテルやビラは老朽化がやや目立つのに対してこちらは新しくて気持ちがいい。レストランも豊富なきのこ料理など、まずまず。

昆明のゴルフといえばスプリングシティばかりが注目されるけれど、こちらも十二分にお勧めできるゴルフ場だ。

(2007年8月記)

DATA

陽光高爾夫倶楽部
Sunshine Golf Club
サンシャインゴルフクラブ

住所:雲南省昆明市昆曲高速公路6公里処168郵政信箱(昆明市街地より昆曲高速公路に乗り6km)
TEL:(0871)5895999
FAX:(0871)5891612
URL:http://www.sunshinegolfclub.com
練習場は40打席でナイターあり。




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